Sawasdee ~タイ人嫁との国際結婚の日常~

タイ人女性と国際結婚生活する上で経験したこと感じたことを書いていきます。。。。

ミャンマーのニュースを見ると思い出すこと3

翌朝、約束通りガイドの男はホテルの前で待っていた。
主要な観光地は前日にtomtom一人で回ったので、「ローカルな所に行きたい」と伝えて、行先は男に任せた。
この日は夕方にバンコクへ移動することにしていたのでバックパックを背負って観光を開始した。

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移動はローカルバスとタクシーを利用。随分古かった

いくつかの場所を案内してくれた。
ザ・ローカルな市場は人々の生活をそのまま感じることが出来てどこの国でも楽しい。

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男が案内してくれたローカルマーケット

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ガイドの男

昼食をレストランで一緒に昼食をとった時に、昔から気になっていたことを聞いてみた。
tomtom「アウンサンスーチー氏のことをミャンマーの人はどう思ってるの?」
正確にはスー・チーという言葉が出た途端に男は口の前で手を振って、今喋るな!という仕草をした為、途中で喋るのは止めたのだが、ガイドの男はtomtomが何を言いたいのかは理解できたようだった。

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男は周囲を見て会話が誰にも聞かれていないことを確認し急に小声になった。
ガイド「どこで誰が聞いてるか分からない。本当にその辺にいるから気を付けろ」というものだった。
秘密警察やスパイのような者がいる、ということを言いたいようだった。

それと共に話題は政府の話に及んだ。

ガイド「さっき市場に一緒に行っただろう。実はすぐ裏手に刑務所があったんだ」

市場はスーチー氏が収監されていた刑務所(後にあの有名なインセイン刑務所と判明)のすぐ傍にあり、意図的にガイドの男はtomtomには教えなかったという。
ガイドの男が言うには、tomtomが興味を持って刑務所を見たがったり、刑務所の写真を撮りだしたらガイドの男だけでなく、ガイドの家族まとめて刑務所送りにされる恐れがあるという。

男は出稼ぎで数年マレーシアに行っていたことも話してくれた。
出稼ぎ先では本当に酷い扱いを受けたそうだ。
長時間に及ぶ労働で、睡眠不足で工場の機械を操作し知人が機械に巻き込まれて手を失ったことも話してくれた。中には命を落とす者までいるそうだ。


また、ミャンマーの抑圧的な政治体制や北朝鮮と武器取引があること、北朝鮮リビアなどと共に米国の経済制裁の対象にされていること等も語ってくれた。
これについてはtomtomも知ってはいたが、思いのほか世界のニュースで報道されている内容をミャンマーの人々が知っていることにtomtomは驚いた。

ガイド「この国には仕事がまともに無いんだ…あなたみたいな観光客を見つけて日銭を稼いでいるんだよ」
ガイド「この国には未来が無い。あなたは日本人だろう。日本人に生まれたことは本当にラッキーなんだよ」

男の目は赤くなり涙が浮かんでいた。


ヤンゴン空港に戻る前に、最後に男は自宅に案内してくれ簡単な食事を振舞ってくれた。
決して豪華なものではなかったが、ガイドの男の家族は温かく迎えてくれた。

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ガイドの男に空港まで送ってもらい謝礼を渡そうとする。
tomtom「いくら欲しいのか言ってくれ」と言うが、
ガイド男「Up to you」と繰り返して最後まで希望価格を言わなかった。


クーデターから4か月、ミャンマーは再び以前のような時代に戻ってしまったのだろうか。
ミャンマー航空機のタイヤがヤンゴン空港の滑走路に接地した瞬間の拍手と歓声は、たとえ抑圧的な体制であっても祖国に無事に戻った喜びということなのだろうか。 


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